IMADR通信
NEWS LETTER
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No.222
特集:人種差別と健康の権利
「人種差別という毒が、私たちの世界を蝕み続けています。歴史的な奴隷化、植民地主義、差別という有害な遺産として。それはコミュニティを腐敗させ、機会を妨げ、生活を壊し、尊厳、平等、正義の基盤そのものを浸食しています。・・・2025年は「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」の採択から60周年にあたります。この条約は、あらゆる形態の人種差別を根絶するための力強いグローバルなコミットメントです。・・・拡大する不平等や敵意を収益化するアルゴリズム、私利のために分断を目論む者たちに煽られ憎悪と不和が高まる暗黒の時代の中、この条約は今日も私たちを導く希望の光であり続けています。」
(国連広報センター 3/19プレスリリースより抜粋)2025年の人種差別撤廃デー(3月21日)に寄せて、グテーレス国連事務総長は上記のメッセージを出した。1965年、国連が最初に採択した人権条約である人種差別撤廃条約は、現在182の締約国を有している。日本がこの条約に加入したのは、採択から30年後の1995年だ。国連採択60年、日本の加入30年という節目にあたる今年、「暗黒の時代の希望の光」となる条約と委員会の働きに敬意を表しながら、人種差別に関するテーマをIMADR通信で追求していく。今号では、人種差別がもたらす健康の権利への影響に関して、国連での議論、そして国外・国内における問題から捉えてみる。
「人種差別という毒が、私たちの世界を蝕み続けています。歴史的な奴隷化、植民地主義、差別という有害な遺産として。それはコミュニティを腐敗させ、機会を妨げ、生活を壊し、尊厳、平等、正義の基盤そのものを浸食しています。・・・2025年は「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」の採択から60周年にあたります。この条約は、あらゆる形態の人種差別を根絶するための力強いグローバルなコミットメントです。・・・拡大する不平等や敵意を収益化するアルゴリズム、私利のために分断を目論む者たちに煽られ憎悪と不和が高まる暗黒の時代の中、この条約は今日も私たちを導く希望の光であり続けています。」
(国連広報センター 3/19プレスリリースより抜粋)2025年の人種差別撤廃デー(3月21日)に寄せて、グテーレス国連事務総長は上記のメッセージを出した。1965年、国連が最初に採択した人権条約である人種差別撤廃条約は、現在182の締約国を有している。日本がこの条約に加入したのは、採択から30年後の1995年だ。国連採択60年、日本の加入30年という節目にあたる今年、「暗黒の時代の希望の光」となる条約と委員会の働きに敬意を表しながら、人種差別に関するテーマをIMADR通信で追求していく。今号では、人種差別がもたらす健康の権利への影響に関して、国連での議論、そして国外・国内における問題から捉えてみる。
目次
- 人種差別撤廃委員会 一般的勧告37と健康の権利
- 軍事活動と有害物質が脅かす健康の権利 ─沖縄
- 「命と健康」から積み上げる
- 狭山事件 ─変えられた人生を生きる
- 「世系(descent)」と反差別運動
- 報告 人種差別撤廃デー院内集会
- 交差性とフェミニズム
- ジュネーブ便り 死刑制度と人権
- 映画の紹介 “No Other Land”
- IMADRからのお知らせ
発行:2025年5月27日
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No.221
特集:アートと人権 マイノリティの視座から
アートは人権を表現し、人権はアートをまもる。
今号では、マイノリティの視座からアートと人権について、3つのトピックスから考えてみる。✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
アートは人権を表現し、人権はアートをまもる。
今号では、マイノリティの視座からアートと人権について、3つのトピックスから考えてみる。✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
目次
発行:2025年2月26日
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No.220
特集:カーストについて話そう~ジェンダーそして職業
〈ジェンダー〉ダリット女性とグローバル・アクション
2024年9月18日、国連人権理事会第67会期におけるIDSN(国際ダリット連帯ネットワーク)主催のサイドイベント**で、4人のダリット女性人権活動家たちは、人権侵害の根本原因となっているカースト差別に対して、グローバルアクションを呼びかけた。
開会にあたり、国連マイノリティ問題特別報告者のニコラス・ルブラ教授は、国連が世界的な人権課題の一環としてカースト差別に対処するべきだと述べた。そして、「カーストに基づく差別は、数億人もの人々に影響を及ぼし、貧困やジェンダーなど他の要因と交差して、深刻な結果をもたらしている。カースト問題に取り組むには、法律制定だけでは不十分である。私たちはダリットと直接協力し、人権が正当に主張されるようにしなければならない」と強調した。サイドイベントでパネルに立ったダリット女性たちの発言を以下、要約報告する。
【脚注】**サイドイベントはIDSN、IMADR、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、マイノリティ・ライツ・グループ、フォーラム・アジア、世界基督教協議会、ルーテル世界連盟が共同で主催した。
✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
〈ジェンダー〉ダリット女性とグローバル・アクション
2024年9月18日、国連人権理事会第67会期におけるIDSN(国際ダリット連帯ネットワーク)主催のサイドイベント**で、4人のダリット女性人権活動家たちは、人権侵害の根本原因となっているカースト差別に対して、グローバルアクションを呼びかけた。
開会にあたり、国連マイノリティ問題特別報告者のニコラス・ルブラ教授は、国連が世界的な人権課題の一環としてカースト差別に対処するべきだと述べた。そして、「カーストに基づく差別は、数億人もの人々に影響を及ぼし、貧困やジェンダーなど他の要因と交差して、深刻な結果をもたらしている。カースト問題に取り組むには、法律制定だけでは不十分である。私たちはダリットと直接協力し、人権が正当に主張されるようにしなければならない」と強調した。サイドイベントでパネルに立ったダリット女性たちの発言を以下、要約報告する。
【脚注】**サイドイベントはIDSN、IMADR、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、マイノリティ・ライツ・グループ、フォーラム・アジア、世界基督教協議会、ルーテル世界連盟が共同で主催した。
✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
目次
- 〈ジェンダー〉ダリット女性とグローバル・アクション
- 女性医師レイプ殺人事件後の混乱を踏まえて/インド
- カースト差別と児童労働・債務労働/パキスタン
- 災害救援活動におけるカースト差別/ネパール
- 急がれるダリットの保護/バングラデシュ
- 〈職業〉ハイドとハードシップ 南アジアの皮革労働者
発行:2024年11月22日
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No.219
特集:ビジネスと人権・マイノリティの人権に光を
2023年7月24日から8月4日まで訪日調査をした国連ビジネスと人権作業部会の日本報告書が、人権理事会第56会期(2024年6月18日~7月12日)に提出された。6月27日には、作業部会の議長がビジネスの現場に根深いジェンダー規範が存在し、マイノリティが差別やハラスメントを経験している、独立した国内人権機関の設置が急がれると述べた。報告書の一部を以下に紹介する。特集では、訪日調査に参加した方々に、被差別部落、アイヌ民族、沖縄のPFAS(有機フッ素化合物)、移民労働者の視点から寄稿をいただいた。
✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
2023年7月24日から8月4日まで訪日調査をした国連ビジネスと人権作業部会の日本報告書が、人権理事会第56会期(2024年6月18日~7月12日)に提出された。6月27日には、作業部会の議長がビジネスの現場に根深いジェンダー規範が存在し、マイノリティが差別やハラスメントを経験している、独立した国内人権機関の設置が急がれると述べた。報告書の一部を以下に紹介する。特集では、訪日調査に参加した方々に、被差別部落、アイヌ民族、沖縄のPFAS(有機フッ素化合物)、移民労働者の視点から寄稿をいただいた。
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発行:2024年8月8日
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No.218
特集:法の壁と闘う!正義と権利の実現を
尊厳と正義のための闘いの前に立ちはだかる法の壁。狭山事件から61年、第三次再審申請から18年、石川一雄さんに一刻も早い正義の実現を。優生保護法のもと行われた強制不妊の被害者に、今度は除斥期間の理屈を通そうとする法廷。家父長制に縛られ、28年間、法制審議会答申を無視して選択的夫婦別姓を拒み続ける政治。闘い続ける人びとを特集する。
✳︎掲載記事は一部を除き、下記のリンクよりご覧いただけます。
尊厳と正義のための闘いの前に立ちはだかる法の壁。狭山事件から61年、第三次再審申請から18年、石川一雄さんに一刻も早い正義の実現を。優生保護法のもと行われた強制不妊の被害者に、今度は除斥期間の理屈を通そうとする法廷。家父長制に縛られ、28年間、法制審議会答申を無視して選択的夫婦別姓を拒み続ける政治。闘い続ける人びとを特集する。
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発行:2024年5月24日