国連

国連人権アップデート No.31 アフリカに還る/刑事司法制度のなかのレイシズムと闘う

2025.06.20

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Returning to Africa: People of African descent seek unique status

 「ブラジルの刑務所は、植民地時代に奴隷が収容されていた『センザーラ』の現代版です」と、アフリカ系ブラジル人の検察官、リビア・サンタナ・ヴァス氏は言いました。
ブラジルでは数少ない黒人検察官の一人であるサンタナ・ヴァズ氏は、圧倒的に白人中心の司法制度が、アフリカ系の人々を人間として扱わない状態を継続していることを目撃してきたと言います。これは、法を守ると主張しながらも、現実とは矛盾しています。
 国連人権高等弁務官事務所によると、システミックな人種差別は世界の国々に根深く存在し、刑事手続きのすべての段階——黒人に対する最初の逮捕から起訴、裁判、有罪判決、量刑、そして刑の執行まで——に影響を及ぼしています。
 こうした現実は、国連人権理事会から警察と刑事司法におけるシステミックな人種差別を調査し、提言を策定し、その実施状況を監視する任務を委ねられた「警察と刑事司法における人種的正義と平等を促進するための国連専門家メカニズム(EMLER)」の活動を通じて、国際的に検証されています。EMLERは、サンタ・アンナ・ヴァズ氏のような専門家の知見とシステムによる苛酷な被害者の実体験と主張を反映させるスペースを創出しています。
 「ブラジルの司法システムにおいて黒人女性であることは、冷酷な排除のルールを正当化する例外である」と彼女は述べました。

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Tackling racism in criminal justice systems worldwide

第14回国連ビジネスと人権フォーラムは、「危機と変革の中でビジネスと人権のアクションを強化する(Accelerating action on business and human rights amidst crises and transformations) 」をテーマとして開催されることが決まりました。会期は2025年11月24日から26日まで、会場は国連欧州本部(ジュネーブ)内のパレ・デ・ナシオンです。
第18回マイノリティ問題フォーラムは、2025年11月27日・28日に、同じくパレ・デ・ナシオンで開催されます。

翻訳・抄訳 反差別国際運動(IMADR)