テンダイ・アチウメ人種差別に関する国連特別報告者は、新しい情報技術が人種的平等と差別の禁止にもたらす影響に関する報告書を、国連人権理事会44会期(2020年6月)に提出を予定しており、現在、ウェブ上で、情報提供を呼びかけています。
IMADRは、「ボット」と呼ばれる自動化されたプログラムがソーシャルメディア上で人種主義的ヘイトスピーチを広めるために運用されている事例に注目し、人種差別に関する特別報告者に対し情報提供を行いました。
ソーシャルメディアは、多くの人に情報を拡散したり、個人的な情報交換をする上で欠かせない手段となっています。しかし、ソーシャルメディア上には自動的に記事を投稿したり拡散したりする「ボット」と言われるプログラムが数多く存在し、中には情報操作に利用される事例も近年報告されています。「ボット」がマイノリティや移民に対する偏見や間違った情報を広めたり、人種主義や人種差別などを煽る事例も報告されています。IMADRはインターネット上でのヘイトスピーチの広がりと「ボット」の関係について人権を守る観点からの研究が十分に進んでいないことに警鐘を鳴らし、人権専門家だけでなく技術者なども巻き込んでこの新しい課題を解決するべきであると報告しました。
IMADRが提出した報告書(英語)はこちら