人種差別撤廃委員会114会期が11月25日(月)に開幕しました。会期中には、アルメニア、エクアドル、ギリシャ、ケニア、モナコ、サウジアラビアの定期報告書の審査が行われます。
開幕挨拶の中で、国連人権高等弁務官事務所反人種差別課チーフ兼事務総長代表のSara Hamoodは、11月25日が女性に対する暴力撤廃デーであることに触れ、今年の “UNiTE/16 Days” キャンペーンが北京+30レビューの優先事項を中心に展開され、女性および女児に対する暴力に対する説明責任の強化が喫緊の課題であることが強調された、と述べました。
また、来年は条約60周年にあたり、人種差別と闘うための政治的意志と行動をより拡大する道を模索する機会であり、成果を振り返る機会でもあると述べました。
さらに、アフリカ系の人びとに関する近年の取り組みについて、1) 2024年8月13日、国連総会は、奴隷制度と人種差別に対する世界的な闘いと、社会の発展に対するアフリカ系のすべての女性および女児の多大な貢献を称えるため、7月25日を「アフリカ系の女性および女児の国際デー」と宣言することを決定したこと、2) 今年は「アフリカ系の人びとのための国際10年」の最終年であり、現在、総会では「第2次アフリカ系の人びとのための国際10年」を宣言する決議案が協議されていること、3) 高等弁務官事務所は、「人種的正義と平等のための変革に向けたアジェンダ」の実施を進めるために協議を続けており、現在、さまざまな地域のアフリカ系市民社会、実務家、その他ステークホルダーと、賠償における正義に焦点を当て、オンラインおよび対面での協議を招集していることなどが挙げられました。
このスピーチを受け、委員会専門家は、1) 財政危機と委員会の活動を継続させるための戦略、2) 条約機関と人権理事会の活動の繋がりを促進する取り組み、3) 条約機関による交差性に対処するための措置、4) パレスチナ占領地における女性と子どもの殺害、5) 中東における危機に関連し、国際刑事裁判所が発行した逮捕状について発言しました。
114会期は12月13日(金)に閉幕予定です。
翻訳・抄訳:反差別国際運動(IMADR)
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*審査の予定は以下の通りです。なお、記載の時間はヨーロッパ時間であり、日本よりも8時間遅れているのでご注意ください。
エクアドル 11月26日15時〜18時および27日15時〜18時
サウジアラビア 11月27日10時〜13時および28日10時〜13時
モナコ 11月28日15時〜18時および29日10時〜13時
アルメニア 12月2日15時〜18時および3日10時〜13時
ギリシャ 12月3日15時〜18時および4日10時〜13時
ケニア 12月4日15時〜18時および5日10時〜13時