人種差別撤廃委員会は、2024年8月5日から23日まで第113会期を開き、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イラン、イラク、パキスタン、イギリス、ベネズエラの審査を行います。
開会挨拶の中で国連人権高等弁務官事務所事務総長代理および普遍的定期審査部部長兼人権理事会・条約機関部担当官の Guillaume Ngefa は、今日世界が直面している多くの課題は、人種差別撤廃委員会にとって直接関係のある問題であることを強調し、脅迫と報復に関する委員会の取り組みを歓迎しました。「市民社会と被害者は条約機関に重要な証拠と証言を、また条約機関専門家に情報提供を行います。各国は、人権の分野において、国連、その代表、メカニズムに協力する人びとを脅迫や報復行為から十分に保護する必要があります。さらに、前回の会期から委員会のマンデートに関連するいくつか重要な進展もありました」、と述べました。
人権理事会決議 54/25 「人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容のないスポーツの世界」に従い、人権高等弁務官事務所はさまざまなスポーツ機関および加盟国に対し、スポーツにおける、またスポーツを通じた人種主義との闘いを課題とすることを求めました。また、同決議の実施において、高等弁務官事務所との協力をすべてのステークホルダーに呼びかけました。
高等弁務官は、アフリカ人およびアフリカ系の人びとの人種正義と平等に関する第4次報告書を人権理事会57会期(2024年9月)に提出し、その後、2人の当事者との集中的な双方向対話を行う予定です。現在の「アフリカ系の人びとのための国際10年」は今年で終了しますが、複数の加盟国が人種差別との闘いに寄与するイニシアティブをとっており、「第2次アフリカ系の人びとのための国際10年」を求める声が勢いを増しています。
翻訳・抄訳:反差別国際運動(IMADR)
*開会式サマリーはこちら
*審査の予定は以下の通りです。なお、記載の時間はヨーロッパ時間であり、日本よりも7時間遅れているのでご注意ください。カッコ内より、国別レポートをご覧いただけます。
ベネズエラ (CERD/C/VEN/22-24): 8月6日 15:00-18:00 および 8月7日 10:00-13:00
イラン (CERD/C/IRN/20-27): 8月7日 15:00-18:00 および 8月8日 10:00-13:00
パキスタン (CERD/C/PAK/24-26): 8月8日 15:00-18:00 および 8月9日 10:00-13:00
ボスニア・ヘルツェゴビナ (CERD/C/BIH/14-15): 8月12日 15:00-18:00 および 8月13日 10:00-13:00
イギリス (CERD/C/GBR/24-26): 8月13日 15:00-18:00 および 8月14日 10:00-13:00
イラク (CERD/C/IRQ/26-27): 8月14日 15:00-18:00 および 8月15日 10:00-13:00
ベラルーシ (CERD/C/BLR/24-25): 8月15日 15:00-18:00 および 8月16日 10:00-13:00