IMADR通信
NEWS LETTER
【報告】ヘイトにNO!6・21 国会前アクション
IMADR事務局
2026年6月21日、国会議事堂正門前にて「ヘイトにNO!6・21 国会前アクション」が開催された。本アクションは、「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」、「フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)」、「人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)」など11団体が呼びかけ団体となって展開した「ヘイトにNO!全国キャンペーン」の集約集会として実施された。当日は湿度の高い熱気のなか、約650名が参加し、インターネット上などで広がる差別的な言説や、政府による排外主義的な政策に対して抗議の意思を示した。集会の様子を報告する。
現在、日本社会においては外国人に対する根拠のないデマや差別を煽動する言説が広まりを見せている。そのような状況下で、政府は永住資格などの要件を厳格化する動きを見せており、在留資格「経営・管理」の基準についても、資本金を大幅に引き上げる施策を進めようとしている。さらには、在留資格の手数料を極端に引き上げる法案も成立し、集会においてこれらの動きは「政策で差別をあおる官製ヘイト」であると非難された。
集会は、シンガーのUGさんによるステージで始まった。参加者はプラカードを掲げ、「ヘイトにNO! 差別にNO! いじめにNO!」というコールをおこなった。また集会の中盤には、ラッパーのFUNIさんによるパフォーマンスやラテンアメリカにルーツを持つ人が多く携わっている神奈川シティユニオンによるスペイン語の歌も披露され、さまざま形で抗議のアピールがおこなわれた。
リレースピーチでは、呼びかけ団体を代表して平和フォーラムの染裕之共同代表が発言した。染さんは、昨今の選挙において「日本人ファースト」を掲げる排外主義的な政治勢力が一定の支持を集めている状況に強い危機感を示した上で、「嘘やデマが放置されている日本の現状に対し、全国で学習会や街宣活動などの取り組みを継続してきた」と報告し、共生社会と平和で安心した暮らしの実現を訴えた。
集会の終盤には、移住連の鳥井一平共同代表理事が登壇し、まとめの発言をおこなった。鳥井さんはまず、「様々なコミュニティの仲間の第一声は『ありがとう』だった。この言葉に応えることが私たちの責務である」と語った。さらに、「外国人の人権や労働者の権利が尊重される差別のない社会への共感は広がっているのに、一部のヘイトの声に政権までもが迎合している」と現状の政治姿勢を批判した。その上で、「労働者は国籍関係なく誰ひとりとして差別されてはならない。基本的人権に国境はない」と連帯の重要性を強調し、「今日はキャンペーンの集約集会であるが、私たちの運動はこれで終わりではない。新たなスタートとして、今後も政治に声を届け、多民族・多文化共生社会をめざしていこう」と呼びかけ、今後の継続的な活動への決意を表明した。
集会の最後には、参加者によるコールが行われた。事実に基づかないデマや排外主義が、時として政治的に利用される現状に対し、今まさに進められている、多くの差別的な施策の撤回と多民族・多文化共生社会の実現を求め、約1時間半にわたる集会は終了した。
IMADR通信227号 2026/8/20発行