IMADR通信
NEWS LETTER

本の紹介「最近気になる本の紹介」

『きみは、てき?』
内田 麟太郎
ひぐち・ともこ絵 アーサー・ビナード訳
1,800円+税
解放出版社

のどかな村に小さな爆音が聞こえる。戦争は平和な仮面をつけてやってくる。銃口の先にいる敵を撃った。命中して倒したのだが、敵だったのか? 人ではなかったのか? 希望があり恋人がいて家族がいる。
自分もそうであるように、その人にも希望があり恋人がいて家族がいたのではないか。
引き金を引き銃弾が命中する刹那、心によぎる逡巡。そして自分もまた銃口の先にいる恐怖と緊張。
人が壊れていく。誰が戦争を起こすのか。どうして止められなかったのか。本当の平和を見失ってはいけない。
勇ましい言葉に酔いしれて騙されてはいけない。大事な時間を、愛しい人を、手放してはいけない。
本書は銃を撃ち着弾するまでの物語である。世界中に届けたい思いを込めて英訳を付す。(解放出版社HPより)


戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない
赤根智子
950円+税
文芸春秋

世界を、力による支配へ逆戻りさせないために。
プーチンとネタニヤフの逮捕状を発布した国際刑事裁判所。
「法の支配」を守ろうとする国際紛争の最前線で闘う裁判所の奮闘をそのトップが語る。
「私たちの活動には、戦争の惨禍などに苦しむ世界中の被害者たちの希望が託されていることを忘れないでほしい。この人たちの希望の灯りを消してはならないのです」(本文より)


コマ送り-Frame by Frame- vol. 2
アニメ業界とフェミニズム vol.2

編集 コマ送り編集部
定価1500円

日本の一大産業であるアニメーション。
その中で、これまで焦点を当てられることのなかった様々な属性の作り手たちの「声」を集めることで、もっと多様なアニメーションの在り方を探ることができないだろうか?
そんな思いで集まった、アニメ業界で働く有志によるこのプロジェクト。
第2号となる本号では、「感じたこと」から「やったこと」へ。
現場で抱いた違和感や問いに対して、アニメの現場で働く人々がどのように考え、動いてきたのかに焦点を当てています。
そこには、名前のついた運動だけではない、バラバラのまま続いてきた実践や、知らないあいだに受け取ってきたものが含まれています。
本号は、そうした小さな行動の積み重ねから、表現と労働の現在地、そしてこれからの連なりを考えるための一冊です。(本文より)
公式HP


ルポ 支援という生き方—貧困問題の最前線
室谷明津子
960円+税
筑摩書房

なんで、そんなに楽しそうなんですか?
稲葉剛さんが代表理事をつとめるつくろい東京ファンド。家を失った人に一時的な住まいを提供し、生活を立て直す「ハウジングファースト」に基づく支援を東京・中野区で実践している。本書は、「無関心・無知」であった筆者が、その活動に伴走した2年半の記録である。
「私はつくろい東京ファンドの活動から、人と人とが関わり合いながら生きるとはどういうことかを教えてもらった。背負っている事情や立場の違いがあっても、お互いに影響を与え合い、ともに生きるにはどうすれば良いのかを」(筑摩書房HPより)

IMADR通信226号 2026/6/3発行