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「人権侵犯、認定うけていない」杉田水脈前衆議院議員の発言について自民党に問う
杉田前衆議院議員のこの発言は、人権侵害をうけた当事者に対するさらなる侮辱であり、人権の保護・伸長を目ざすさまざまな取り組みへの敬意の欠如を示すものです。IMADRとマイノリティ女性フォーラムは自民党に対して以下の内容の質問を行いました。
石破茂自由民主党総裁
森山裕自由民主党幹事長
杉田水脈前衆議院議員の発言に関する質問状
私たちは、杉田水脈前衆議院議員の2016年2月17日付けのブログにおいて、「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん、・・・」に始まる一連の発言と揶揄によって中傷をうけた当事者のアイヌ女性と在日コリアン女性であり、これら女性たちも参加する「マイノリティ女性フォーラム」です。杉田前議員のこの差別発言に対して、私たちは、2023年2月、3月にそれぞれが居住する大阪法務局と札幌法務局に人権侵犯認定の申告を行い、同年9月(札幌)、10月(大阪)に、各法務局から「調査の結果、人権侵犯の事実があったと認める」という通知を受けました。しかし、それを報じる一連の報道に対して、杉田前議員は審判制度や認定結果の正当性に疑義を唱え、さらにはアイヌ民族を侮蔑する発言を続けました。そのような言動を許すことはできず、私たちは同年12月1日、自民党および岸田首相(当時)宛に、これら一連の言動に対して、具体的で、明確で、実効性があり、かつ持続的な措置を即時とることを求める要請文を送付しました。しかし、そうした措置がとられることはありませんでした。
そのようななか、去る3月9日、自民党大会終了後の記者団からの質問をうけて、杉田前議員は、「あのブログはアイヌ民族を侮辱する内容ではない」「人権侵犯の認定は受けていないということを法務省から確認をとった」と答えました。つい数ヶ月前まで国会議員の職責にあった者が、政府機関が認定した事実を躊躇なく公然と否定することに私たちは憤りを感じます。これは、杉田前議員の差別発言に曝されつづけてきた当事者をさらに侮蔑するものであり、とうてい受け入れることはできません。
自民党は杉田水脈前議員を今夏の参議院選挙比例区の公認候補にすると発表しました。これに関連して、3月21日の参議院予算委員会において野党議員から質問を受けた石破首相は、杉田前議員の差別発言には「強い違和感がある」と答弁をされましたが、私たちにとっては強い拒否感でしかなく、この発言が何ら否定もされないまま放置されていることを深く懸念します。
この際、私たちは自由民主党総裁および幹事長に以下についてお尋ねします:
1. 杉田水脈前議員の「法務局から人権侵犯の認定は受けていない」とする発言は事実に反すると考えておられますか?
2. もしそうならば、この発言は事実に反すると公にするつもりはありますか?
以上、お答えくださいますようお願い申しあげます。
2025年3月31日
マイノリティ女性フォーラム
反差別国際運動(IMADR)