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国連人権アップデート No.29 国連パビリオン アーティストの目から見た人権/欧州評議会「健全な環境に対する権利」
■マンガとミッション: 2025 大阪万博、 アーティストの目から見た人権について考える (5月1日)
アートとアドボカシーが交わる場所で、2025年大阪・関西万国博覧会の国連パビリオンにおいて、新たな展覧会が始まりました。「マンガで考える人権問題:マンガ家が語る10のストーリー」。
マンガの豊かな物語の伝統と、世界人権宣言の力強い原則を融合させたこのユニークな展覧会は、国連人権高等弁務官事務所と京都国際マンガミュージアムの共同企画です。
京都国際マンガミュージアムは、京都市と京都精華大学の共同事業として設立され、マンガ資料の収集、保存、展示をミッションとしています。また、マンガ文化の研究拠点として機能し、世界中で称賛される作品と洞察を共有する展覧会やイベントを支援しています。
マンガは、世界中であらゆる年齢層に愛されるコミックブックやグラフィック小説の日本語名で、表現豊かな物語、多様なジャンル、深い文化的影響力で知られています。「この展覧会は、人権が抽象的な概念ではなく、現実の生活に根ざしたものであることを思い出させます。マンガは、それらを探求するための深く人間的で創造的なメディアを提供します」と、国連人権副高等弁務官のナダ・アル=ナシフ氏は述べました。
5月1日か12日までの12日間、2025大阪万博 国連パビリオンで、10の迫力あるマンガの物語を探索できます。各物語は、人種差別との闘いからジェンダー平等、進化するデジタル人権、思想と表現の自由、生命の権利まで、異なる人権のテーマに深く迫ります。この展覧会は、日常の英雄たちの中に存在する尊厳と強さを鮮明に思い出させるものです。
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Manga meets mission: Human rights through the eyes of artists at World Expo
展示の詳細はこちら(大阪・関西万博ウェブサイト)
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■国連専門家「欧州評議会は健全な環境に対する権利を認めるべき」 (5月5日)
国連の専門家たち(関連するテーマについての複数の特別報告者や独立専門家)は本日、欧州評議会の大臣に対し、欧州人権条約に追加する法的拘束力のある議定書の交渉を開始し、リーダーシップを発揮して、清潔で健康的で持続可能な環境への権利がようやく認められるようにするよう要請しました。
専門家たちは、2024年11月にこの件に関して送付した書簡に触れて、「これは、人々や地球の法的保護を強化する上で重要な節目となるでしょう。この権利を法的拘束力のある地域的枠組みで認めることは、数多くの影響を受ける人々やコミュニティ、欧州議会、数百の団体、運動、学術界から長年求められてきた要請に応えるものです。」と述べました。
気候変動、生物多様性の喪失、有毒汚染という3つの地球規模の危機は、歴史的な不公正と制度的な不平等により悪化しており、人類にとって存在を脅かす脅威となっています。意識の高まりと科学的証拠にもかかわらず、現在の措置はグローバルおよび地域的な環境目標を達成するうえでは不十分です。
「この権利を明示的に認めることは、加盟国に社会的、経済的、環境的な利益をもたらすでしょう。例えば、より健康的な生態系が個人やコミュニティの健康格差の是正に貢献し、公衆衛生費の大幅な削減を可能にするなど、多岐にわたる利益が期待されます」と専門家たちは述べました。
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Council of Europe must recognise the right to a healthy environment, UN experts urge
翻訳・抄訳 反差別国際運動(IMADR)