2017.06.6

ヘイトスピーチ解消法施行1年の集会が開催されました

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ヘイトスピーチ解消法の施行から6月3日でちょうど1年を迎えたため、「ヘイトスピーチ解消法施行1年~その現状と課題、人種差別撤廃基本法の実現へ~」と題した集会を在日本韓国YMCA(東京)で開催しました。会には133人が参加しました。

ヘイトスピーチ解消法施行から1年間のヘイトスピーチの実態を報告した明戸隆浩さん・社会学者は、法が施行された後の2017年3月までに行われた街宣は195件あり、前年の234件からそれほど減っていないと指摘しました。
金明秀(キムミョンス)さん・関西学院大教授は報告の中で、法務省による外国人住民調査報告書のデータを紹介し、入居差別を受けたことがある外国人が41%、就職差別に関しては25%が経験していることについて、「生存機会を左右する重大な差別実態」だとし、包括的な差別禁止法の必要性を訴えました。
現場からのリレートークではカウンターに立ち続けた団体が、法の施行後、デモは減ってきているのと同時に、ヘイトスピーチにあたると言われないよう巧妙に言葉選びが行われていると指摘しました。そして、今までの告知型のヘイトデモから、告知なしでヘイト街宣を行うことも多く、対応しきれず野放し状態になっていることに懸念を示しました。

研究者や弁護士、現場からの報告を受けたあと、最後に国際人権法上の義務に合致した人種差別撤廃政策と法整備を求めるアピールが採択され集会は終わりました。

 

アピール文はこちら PDF

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