IMADRとは
ABOUT
IMADRとは
IMADRは世界からあらゆる差別の撤廃とマイノリティの権利確立をめざす国際人権NGOです。1988年、日本の部落解放同盟の呼びかけにより、国内外の被差別団体や個人によって設立され、1993年には、日本に基盤を持つ人権NGOとしては初めて国連協議資格を取得しました。ジュネーブにも事務所をもち、国連機関への働きかけにも力を入れています。日本では、特に被差別部落、アイヌ民族、琉球・沖縄、在日コリアンなど日本の旧植民地出身者およびその子孫、移民・外国人に対する差別、また、これらの差別が重なりあい複合的な影響をもたらす複合差別の問題に取り組んでいます。これらコミュニティの声をつなげ、法制定や制度改善のために政府や国連に働きかけていくとともに、差別の問題が社会全体の課題として認識されるよう、さまざまな活動に取り組んでいます。
国際組織のIMADRには日本、スリランカ、インド、ネパール、ドイツ、アイルランド、フランス、アメリカ、セネガルに理事と顧問がいます。世界のマイノリティである、ダリット、ロマ、アフリカ系の人びと、先住民族の人権と反差別の活動に発足以来取り組んでいます。スリランカにはアジア委員会があり、南アジア地域における移民、現代奴隷、女性への暴力、災害と人権などの共通課題に取り組んでいます。
本部の東京事務所、アジア委員会、そして国連欧州本部に隣接するジュネーブ事務所を拠点にして、IMADRは差別撤廃の活動において、以下の点を大切にしています。
大切にしている点
-
EMPOWERMENT
立ち上がりマイノリティの声を中心に据え、差別をなくすために
あらゆる人びとが覚醒して立ち上がること。 -
SOLIDARITY
つながり人権が適切に保障されていないマイノリティが連帯し、
共通の課題に取り組み、そのつながりを社会へ、世界へと広げること。 -
ADVOCACY
基準・仕組みづくりつながった声と力によって、差別と人種主義の撤廃のための
法制度や仕組みを国内や国連で強化すること。
活動テーマ
IMADRは以下の人権問題に取り組んでいます。また、これらすべてに横断的に存在する「複合差別」の問題にも取り組んでいます。
- 「世系に基づく差別」の撤廃
- 先住民族の権利確立
- マイノリティの権利確立
- ビジネスと人権の促進
- 国際的な人権保障制度の発展とマイノリティによる活用の促進による活用の促進
IMADRの歩み
- 1988年1月25日
- 「反差別国際運動」結成総会(東京)
- 1990年5月
- 反差別国際運動日本委員会設立
- 1991年10月
- ジュネーブ事務所開設
- 1993年3月
- 北米委員会設立
- 6月
- 世界人権会議に参加(ウィーン)
- 7月
- 国連経済社会理事会がIMADRのNGO協議資格を正式承認
- 1995年9月
- 第4回世界女性会議に参加(北京会議)
- 1996年11月
- アジア委員会設立(スリランカ)
- 2000年8月
- 国連人権小委員会が職業と世系に基づく差別に関する決議を採択
- 2001年8月
- 国連人種主義・人種差別撤廃世界会議に参加(南アフリカ、ダーバン)
- 2002年8月
- 人種差別撤廃委員会「世系に基づく差別に関する一般的勧告29」採択
- 2005年6月
- 人種差別特別報告者ドゥドゥ・ディエン公式訪問、NGOミーティング主催
- 12月
- インド洋大津波の被災マイノリティへの緊急救援・復興支援活動展開
- 2006年5月
- 「狭山国際連帯キャンペーン」開始
- 2007年1月
- 「搾取的移住・人身売買に反対する国際キャンペーン」開始
- 2007年2月
- 人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)結成(事務局IMADR)
- 2009年4月
- ダーバン・レビュー会議参加(ジュネーブ)
- 9月
- 国連とのNGO協議資格が「特別」に格上げ
- 2011年6月
- ダリットの権利アドボカシー10年 国際協議会を開催(ジュネーブ)
- 2012年3月
- 全国水平社創立90周年・世系に基づく差別のサイドイベント開催(ジュネーブ)
- 2013年2月
- 創立25周年記念シンポジウム、スリランカで開催
- 2016年6月
- IMADR組織改編 国際と日本委員会を統合
- 2018年1月
- IMADR創立30周年
- 2018年4月
- 世系に基づく差別撤廃のための国際協議会(大阪・東京)OHCHRと共催
- 2019年11月
- 北京女性会議25年アジア太平洋地域会議に参加
- 2022年2月
- 全国水平社創立100周年と水平社宣言の多言語動画作成
- 2022年5月
- 武者小路公秀IMADR名誉理事長逝去
- 2023年12月
- 「包括的反差別法制定のための実践ガイド」 国内普及の活動開始