2020.08.9

「新興デジタル技術における人種差別と闘う」国連レポートの日本語訳発行  

テンダイ・アチウメ国連人種差別に関する特別報告者が6月に国連人権理事会に提出したレポート「人種差別と新興デジタル技術:人権面の分析」の日本語訳が完成しました。

報告は、主に、*新興デジタル技術における差別と不平等の発生要因、*新興デジタル技術の設計と利用における人種差別事例、*新興デジタル技術における人種差別への構造的、分野横断的人権法アプローチ:分析と勧告の3部分からなります。

レポート作成のためにアチウメ特別報告者は広範囲に情報提供を呼びかけ、多くの政府、人権機関そして市民社会組織が呼応しました。IMADRもbotに関する情報を提供しました。それを反映して、人種差別事例には世界各地でのさまざまな事象が引用されています。分析と勧告において、特別報告者は、国際人権法が報告されている諸問題の万能薬にはならないが、それによる社会的害の特定とそれに対する国や企業の責任を明確にするうえで重要な役割を果たすとして、多様な分析を行っています。

今、コロナ・パンデミックにより、マイノリティグループのデジタル・デバイドがさらに進んでいることが懸念されています。特別報告者は、デジタル技術の分野にマイノリティグループが代表されておらず、「多様性の危機」が起きていると警告しています。

日本語訳 「人種差別と新興デジタル技術:人権面の分析」(発行:IMADR、翻訳:平野裕二) はこちらから

英語オリジナルはこちらから

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