2021.10.12

国連人権理事会48会期報告(2021年10月)

スリランカの強制失踪、国連人権システムとダリット、ブラジルにおける人種差別ついて働きかけました

反差別国際運動(IMADR)は9月13日から10月11日にわたって開催された国連人権理事会48会期において、以下の活動を通して国際社会への働きかけを行いました。

これらの活動は皆様からの寄付と会費によって支えられています。ぜひ寄付または会員としてのご支援をご検討ください。

口頭声明の発表

「アフガニスタンとスリランカに関する人権高等弁務官アップデート」(9月14日)

要約8月のアフガニスタンの人権状況に関する特別会合で人権理事会が断固とした決議を採択できなかったことを憂慮し、アフガニスタンに関する独立調査機構を理事会が本会期で設置することを求めました。スリランカでは、第20次憲法改正によって司法や失踪者委員会(OMP)などの独立性が損なわれ、新たに任命されたOMP委員に関する情報も公表されていないことに懸念を表明しました。テロ防止法(PTA)の下で恣意的な逮捕や拘留が継続し、昨年4月から拘束されている著名なイスラム教徒の弁護士であるHejaaz Hizbullahといったマイノリティ・コミュニティが標的となっていることを指摘しました。この上で、将来のアカウンタビリティ・プロセスのために情報と証拠を収集し保存するというOHCHRの責務の完全な実施を各国が支持することを求めました。

声明はこちら(英文):https://imadr.org/hrc48-item2-gd-2021-os/

「スリランカにおける強制失踪とアカウンタビリティ」(9月16日)

要約:真実・正義・賠償・再発防止保証の促進に関する特別報告者によるスリランカ訪問フォローアップ報告書の発表を歓迎しつつ、政府回答が勧告の実施について具体的な計画を欠いている上に、報告している失踪者委員会(OMP)の活動成果は今年2月に任務を終えた前委員によるものがほとんどであることを指摘しました。新しいOMP委員が任命されて以降、被害者家族がOMPに連絡を取ることが出来なくなり、救済金の支払いも停止しています。さらに、8月に前外務大臣が内戦中に失踪した数百人の人びとは海外で生活していると何の証拠も示さずに発言しました。スリランカは国連の人権メカニズムに協力すると表明しているにもかかわらず、2016年に批准してから国連強制失踪委員会(CED)に初回報告書を提出していません。これらのアカウンタビリティへの懸念から、特別報告者と人権理事会が「スリランカにおける和解、アカウンタビリティおよび人権の促進」に関する決議46/1の全面的な実施を支援することを求めました。

声明はこちら(英文):https://imadr.org/hrc48-item3-id-2021-os/

*この声明はアムネスティ・インターナショナルとフォーラム・アジアとの共同声明です

カースト差別を含む人種差別と国連人権システム」(9月30日)

要約:今会期に提出された「人種的平等」に関する報告書の中で、締約国による人種差別撤廃委員会(CERD)への報告義務が十分果たされていないという人権理事会諮問委員会の指摘に同意し、今年の5月末時点で、18カ国が5年以上、45カ国が10年以上も報告書を提出していないことを憂慮しました。各国が遅れている報告書を速やかにCERDに提出し、報告と実施のプロセスにおいて市民社会と協力することを求めました。また、カーストに基づく差別の根絶のために国連人権システムが取り組みを強化することを求め、CERDの一般勧告29やマイノリティ問題に関する特別報告者の2016年の報告書やUPR勧告など、諮問委員会がこれらの基準を活動に反映するよう求めました。

声明はこちら(英文):https://imadr.org/hrc48-item5-id-2021-os/ 

*この声明は国際ダリット連帯ネットワーク(IDSN)との共同声明です。

「ブラジルにおける人種差別」(10月4日)

要約:パンデミックによって2020年11月から延期となっているブラジル公式訪問に向けて、人種差別に関する特別報告者が政府や市民社会との協力を継続していることを歓迎しました。一方で、今年8月に国連人種差別撤廃委員会(CERD)が、最高裁の判決を無視して行われたリオデジャネイロでの暴力的な警察行為によって合計29人のアフリカ系ブラジル人が死亡した問題を含む、パンデミックにおける先住民族やアフリカ系ブラジル人の権利に関してフォローアップレターを採択したことを指摘しました。ブラジルにおいて人種差別がパンデミック、環境、女性やLGBTI+の人びとに対する暴力、宗教の自由といった多岐にわたる問題に影響を及ぼしていることを踏まえ、政府が特別報告者の公式訪問において特別報告者の情報、場所、関係者への自由なアクセスを保証するよう求めました。

声明はこちら(英文):https://imadr.org/hrc48-item9-id-2021-joint-os/

*この声明はマイノリティ・ライツ・グループ・インターナショナルと人種と平等(Race and Equality)との共同声明です

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