IMADRブックレット15「企業と人権 インド・日本 平等な機会のために」

インドのダリット(“アウトカースト”や”不可触民”という蔑称で呼ばれ、差別と排除をうけてきた)は、人口の16%、約2億人を占めています。本書では、経済成長と民営化により民間部門が急速に拡大したインドにおけるダリットの経済的権利の確立と包摂に向けた課題と、民間部門における積極的差別是正政策の可能性について、ダリットの活動家と研究者が考察を行なっています。同時に、類似した形態の差別である日本の部落差別による問題において、雇用や教育の側面より部落解放運動や自治体・企業などがどのように取り組んできたのかを、現代的かつ国際的な視点より考察を行なっています。

目次
はじめに
部落差別撤廃・人権確立と企業 ―90年の歴史から考える (友永 健三)
インドにおける民間企業部門によるアファーマティブアクション政策 (スカデオ・ソラット、フィルダス・ファティマ・リズビ)
ダリットの経済的権利確立と排除への取り組み (ビジェイ・パルマ)
雇用差別撤廃と教育向上に取り組んだ部落解放運動 (北口 末広)
雇用における部落差別と排除の問題 (大西 英雄)
インドにおけるCSR (菅原 絵美)

資料編
都市労働市場における差別 (スカデオ・ソラット、ポール・アテウェル、フィルダス・ファティマ・リズビ)
ダリット差別チェック (デンマーク人権研究所、国際ダリット連帯ネットワーク)