配信日:2012年7月24日
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2010年からスリランカ平和協議会が始めた市民平和賞は、その年に最も顕著に国内の平和のために闘った市民活動家に与えられるものです。ニマルカ・フェルナンド理事長の受賞は彼女が草の根レベルでの人権と平和の闘士であることを確認するものとなりました
1996年に起きたダリットの村での凄惨な21人大量虐殺事件の犯人たちが二審で釈放されました。犯人たちは他カーストの男たちで、ダリットの村を襲い、赤ん坊から高齢者まで容赦なく斧をふるいました。2002年に犯人がようやく逮捕され、一審で有罪判決がでたにもかかわらず、全員が釈放されたことにダリットの人びとは怒り嘆いています。
水平社博物館に押しかけ、日本の朝鮮半島侵略の歴史の記述に異議を唱え、水平社博物館を侮辱し、部落差別発言を博物館の前で叫び続けた男に対する水平社博物館の訴えを、6月26日、奈良地裁は認め、原告に150万円の慰謝料を支払うよう命じました。差別禁止法不在の日本において、現行の法律の枠内で街頭での差別宣伝の違法性を認めた判決となりました。
国連人権理事会第20会期に人種差別特別報告者Mutuma Ruteereさんが年次報告を発表しました。議場からIMADRはNGO口頭声明として、特別報告者の報告を歓迎し支持するとともに、ロマ、ダリット、部落などの世界の被差別マイノリティを標的にした人種憎悪発言や宣伝が深刻になりつつあることに懸念を表明し、国連の介入を求めました。スリランカの人権状況は悪化の一途をたどっています。人権活動家やジャーナリストへの言論や活動の弾圧として常套手段のように使われる強制失踪の問題は、その中でも最も懸念されるものです。スリランカ政府の不処罰と不処罰の文化の広がりについてIMADRはあらためて国連理事会(第19会期)で訴えました。
英文書籍シリーズPeoples for Human Rights のVol.11です。
内戦終結の数か月前の2009年2月に出された書籍です。内戦による人権侵害と大量にうみだされた避難民が置かれている厳しい状況および人道の危機に関する活動家や専門家の報告を載せています。
終結から2年たった今も、これら問題の根本的な解決への道は何も見えていません。
※英語と日本語の書籍があります。