2016.10.24

スリランカ:新政権誕生の勢いでマイノリティの権利の促進を 国連専門家促す

(コロンボ発)

%e3%81%8aスリランカ訪問中の国連マイノリティ問題に関する特別報告者のリタ・イサックは、スリランカ政府に対して、2015年新政権誕生で得た勢いを失わず、具体的な行動でマイノリティの権利への責任を示すよう促した。

「長期にわたる壊滅的な内戦の後に平和的な共存を実現するためには、包括的でよく練られ、調整された真実・和解・回復・説明責任のプロセスが必要であり、それは一夜にしてできるものではありません」、初めてのスリランカ訪問を終えるにあたって特別報告者は語った。

「同時に、政府は、スリランカのマイノリティの尊厳、アイデンティティ、平等そしてあらゆる場における参加の権利をさらに守るという政治的意志と約束をはっきりと示すような、緊急で、重要で具体的な措置を実施しなくてはなりません」と強調した。

10日間のスリランカ訪問中、特別報告者は、スリランカ系タミール人、内陸部タミール人、ムスリム、ヒンドゥー、バーガー(植民地時代に定住したヨーロッパ系スリランカ人)、クリスチャン、テルグ、ヴェッダ(先住民族)、マレー人そしてスリランカ系アフリカ人など、さまざまなマイノリティの代表と面談した。

特別報告者は、統一国民党政府が重要な法律と政策を採択し、人権およびマイノリティの権利の保護のために制度を強化したことを大きな前進として讃えた。
「しかし、課題は残されています」と述べ、特にタミール人とムスリムコミュニティにとって最も心が痛む喫緊の課題として、失踪者、占有された土地への帰還そして治安関連の被拘禁者の釈放があり、さらには緊急に取り組むべき課題として非軍事化があると述べた。

さまざまなコミュニティを適切に代表する制度の欠如と、公共サービスや裁判制度における言語上の障壁は、各地での面談の場において繰り返し指摘された。「さらに、貧困、暴力、女性差別そしてカーストに基づく差別が課題です」とつけ加えた。

「国家機関の中にそして様々な人口集団の間に信頼を築かなくてはなりません。良質でインクルーシブなガバナンスを実施するには、マイノリティが意思決定のプロセスに参加し、中央および地方行政に地位を占めていなくてはなりません。国とマイノリティ集団との協議の場を定期的で制度化されたものにしなくてはなりません」「学校の授業は、多様性を国の力の源として教え、異なる文化、民族、宗教的アイデンティティの存在について理解を深めるような内容でなくてはなりません」と述べた。

特別報告者は、マイノリティは憲法改正のプロセスから大きな期待を抱いているし、それを彼らの権利を成文化し保障する重要な瞬間として見ていると指摘した。

特別報告者は、立法化と政策立案のプロセスに専門性と情報を提供し、マイノリティ問題に関するプログラムを調整し、マイノリティコミュニティと国との橋渡しとなるような独立したマイノリティの権利に関する機関の設置を呼びかけた。

リタ・イサック特別報告者の詳細な報告は2017年3月の人権理事会に提出される。

(出所:国連ニュースセンター 2016年10月20日配信)

 

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