女性差別撤廃委員会日本報告書審査を通して、欠落していたマイノリティ女性の視点と政策は、重要課題となりました。審査を活用したマイノリティ女性の取り組み・主張、マイノリティ女性に対する複合差別が国際舞台でどう扱われてきたかなど重要資料20点を収録しています。
目次
序 論 複合差別とは 元百合子
第Ⅰ部 マイノリティ女性の視点から審査を活用する
第1章 審査の課題
- 重要課題となったマイノリティ女性に対する複合差別 原由利子
- 特別インタビュー 女性差別撤廃委員会シン副議長に聞く
- 女性差別撤廃委員会日本報告書審査の概要 斎藤文栄
第2章 マイノリティ女性の声-運動の現場から
- 部落女性の声を政策に反映させる闘い-審査に参加して 山崎鈴子
- 政府の沈黙だけが在日コリアン女性の所在を示した 李栄汝
- 朝鮮学校とその生徒に対する差別 宋恵椒
- アイヌ女性のエンパワメント-審査に参加して 多原良子
- 人身売買から保護される権利 大津恵子
- 沖縄女性にとっての女性差別撤廃条約 喜久里康子
- 障害をもつ女性の視点で読む女性差別撤廃条約 蛭川涼子
- 女性難民認定申請者の抱える問題 小坂亜希子
第3章 審査に向けた取り組み
- 審査を活用するNGOの取り組み 荒井摂子
- コラム ロビーイング奮闘記 飯田圭子
第Ⅱ部 国際的な視点から複合差別を考える
第1章 反差別主義・差別撤廃世界会議におけるジェンダーと人種主義
- ジェンダーと人種差別の「交差」=「複合差別」 熊本理抄
- 移住女性の権利保障-宣言と行動計画から考える 稲葉奈々子
- 「マイノリティ女性にとっての暴力」の概念の再考 熊本理抄
第2章 グローバル化と複合差別