2017.08.4

国際ロマ・メモリアルデーの追悼式が開催される

2017年8月2日、アウシュヴィッツ・ビルケナウで73年前に起きたスィンティ・ロマの大量虐殺を記念する国際ロマ・メモリアルデーの追悼式が開かれました。1943年3月から1944年7月にかけて、ナチスはヨーロッパ11か国から23,000人のロマをアウシュヴィッツ・ビルケナウに移送しました。1944年8月2日、収容所内のいわゆる“ジプシー収容所”に最後に残されていた2900人のスィンティ、ロマは全員ガス室に送られ、一夜のうちに殺されました。そのほとんどは子どもと母親、そして高齢者でした。IMADRのパートナー団体であるドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会は、今年も、ホロコースト生存者を含む60人の参列者の一員としてポーランド政府の招待を受けて追悼式に参列しました。

友永さん撮影 114

 

ホロコーストの犠牲になったロマはヨーロッパ全土で50万人以上いると推定されています。ナチスによるスィンティ・ロマの迫害とホロコーストの悲劇を示す証拠や記録を集めた展示が、2001年よりポーランドのアウシュヴィッツ国立博物館で始まりました。

博物館展示に尽力したドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会はすべての展示物をドイツ語と英語のカタログ本にまとめました。反差別国際運動は同中央委員会の協力を得て、2010年、このカタログ本の日本語版を発行しました。fd7fbd429d62c3b43b4b920e7d1aba0b

73年前におきた人類が決して忘れてはならない人道に対する罪を、私たちはこれから何年経とうともけっして忘れてはなりません。

このカタログ本を一人でも多くの人に読んでいただけるよう、IMADRでは8月末まで特別価格で販売しています。詳しくは来週ウェブサイトで発表します。

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