パブリケーション

IMADR通信

IMADR通信187号

特集:日本のイスラム教徒が暮らしの中で被ること

日本のメディアが過激派組織ISISを「イスラム国」と報道することで、私たちは知らないうちにISIS=イスラム教徒(ムスリム)と誤解し、間違ったイメージを植え付けられていないだろうか。日本では約11万人のイスラム教徒(ムスリム)が生活しているにも関わらず、ムスリム・イスラム教(イスラーム)について知っていることが少ないのではないだろうか。2025年には世界人口の約4分の1がムスリム人口になるという統計もあり、この世界的なムスリム人口の増加を考えれば、日本でもイスラム社会とどう共生していくかが重要になってくる。そこで、共生の第一歩である相手を「知る」ことから始めるために、日本に住むイスラム教徒の生活や本音を、当事者である弁護士、日本で働くムスリム、日本で子どもを育てる母の視点から探り、共生社会を創る糸口にしたい。

 


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発行:2016年8月25日

IMADR通信186号

特集:人種差別を撤廃する基本法の制定を!

今国会で与党が提出したいわゆるヘイトスピーチ解消法案(「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」)が5月13日に参議院本会議で可決され、今国会で成立する見通しとなった。同法はヘイトスピーチを許さないと宣言し、国と自治体がその解消にむけて取り組む責務を定めている。ヘイトスピーチの対象が「本邦外出身者」に限られていること、「適法に居住する」との要件が課せられていること、ヘイトスピーチが違法と明記されず禁止規定を設けていないなど課題はあるが、多くの人びとの声により、付則で「必要に応じ、検討が加えられる」とした見直し規定と、「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の精神に鑑み、適切に対処する」などの附帯決議がつけられた。今号の特集では、同法案審議や院内集会等でも発言し、被害の現場に身をおき被害実態の調査を実施してきた専門家、川崎でヘイトスピーチと闘ってきた被害当事者から寄稿いただき、被害の実態に迫る。ヘイトスピーチ解消法を出発点として、ヘイトスピーチ根絶にむけての取り組みを進め、人種差別を撤廃する基本法の制定をめざす。

 


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発行:2016年5月25日

IMADR通信185号

増貢特集:国連が支持したマイノリティ女性の声―女性差別撤廃委員会日本審査を通して

2月16日、女性差別撤廃委員会による日本定期報告書審査が国連欧州本部で行われた。日本は85年に女性差別撤廃条約を批准し、今回で4回目の審査となった。女性差別撤廃条約がきちんと実施されているかどうか、課題は何か、同委員から日本政府が問われた。7年前の審査に続き、今回、先住民族アイヌ・部落・在日コリアン・沖縄の女性、移住女性、障害のある女性、LBTの課題に取り組んできた女性がジュネーブに飛び、委員に直接情報提供し働きかけた。女性たちは何を訴え、審査でどう取り上げられたのか。審査の記録と共に頁を増やして特集する。審査を鏡として映し出されるマイノリティ女性の課題を通し、日本の社会のありようを考えたい。

 


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発行:2016年3月25日

IMADR通信184号

特集:働く場で求められる人としての尊厳

外国人技能実習制度は人身売買の温床として国連から抜本的改革を勧告され続けてきましたが、オリンピックにむけてこの制度が拡充されました。日本の「カロウシ」は世界に知られ、さらに過労死を加速させるような労働時間の規制撤廃など、労働法制の改悪がなされようとしています。人がもののように扱われ切り売りされる社会はどうなるか、人としての尊厳をもって働ける社会にするにはどうすればよいか。これらをテーマにして9月に開催した第24回ヒューマンライツセミナーの内容を、国家戦略特区での「家事支援人材」の導入の問題とあわせて特集します。

 


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発行:2015年11月25日

IMADR通信183号

特集:世界の反差別国際運動

反差別国際運動(IMADR)の理事は、世界11か国で活動や研究をしています。今年6月にIMADRは同日本委員会とともに合同理事会および合同総会を開催しました。今号では、6月8日に東京国立博物館で行われた合同総会のうち、フェルナンド理事長の挨拶と来日した理事の各地での取り組みを特集します。また総会に合わせて、水平社宣言をユネスコの世界記憶遺産に登録することをめざす記念講演会を開催しましたのであわせてご覧ください。

 


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特集:世界の反差別国際運動

 

発行:2015年8月25日

IMADR通信182号

特集:マイノリティの声――ストップ レイシズム ヘイト・スピーチ!
日本のレイシズム、ヘイト・スピーチが止まらない。その深刻な実態と提言を伝えようと、人種差別撤廃NGOネットワークに連なる人びとが、在日外国大使館関係者、国会議員等を招いて3月18日に院内集会を開催した。この声に連なり、ストップ レイシズム! ストップ ヘイト・スピーチ!

 


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特集:マイノリティの声――ストップ レイシズム ヘイト・スピーチ!

発行:2015年5月25日

IMADR-JC通信 181号

特集:障害のある女性の複合差別
日本は2014年1月に障害者権利条約を批准した。この条約には、障害のある女性が複合的な差別を受けていることを国が認め、立法的、行政的措置をとることを規定している。条約批准にあたっての国内法制度の整備の過程で、障害のある女性たちは何を訴え、どこまでその声は反映されたのか。2016年4月に施行される障害者差別解消法に求められることを含めて、今私たちの社会に求められていることを共に考えたい。

 


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特集:障害のある女性の複合差別

発行:2015年3月25日

IMADR-JC通信 180号

特集:先住民族世界会議と日本の先住民族の未来
2014年9月22・23日に、ニューヨークの国連本部で先住民族世界会議が開催された。世界会議では、国連を舞台にした30年以上に渡る先住民族権利運動の成果が整理され、取り組みの強化が謳われた。一方国内では、日本政府が2008年にアイヌ民族を先住民族と認めて一定の取り組みを行なっているにも関わらず、札幌市議が「アイヌ民族なんて、いまはもういない」とツイッターで発言する問題などが起こっている。また、日本政府は沖縄の人びとを先住民族と認めていないが、今回の世界会議には、国連から琉球民族への招待があった他、糸数慶子参議院議員も琉球民族として会議に参加した。この特集では、世界会議に参加された方々の報告を中心に、先住民族の未来を考え、今日本に求められているのは何かを考えたい。

IMADR-JC通信 179号

特集:国連審査と日本の人種差別問題

IMADR-JC通信178号

目次
特集:識字と人権
 今年のヒューマンライツセミナーは「しきじのいま、そしてこれから ――世界・日本」をテーマに開催される(7月2日、背表紙の案内ご参照)。それに先立ち、今号では、人権と深いつながりをもつ識字を特集としてとりあげた。日本では部落解放運動が村の大人たちの文字を取り戻し、子どもたちが教科書をもって毎日学校に通えるようにするために、識字運動と同和教育に早くから取り組み、さまざまな実績を積んできた。その取り組みは形を変えながら引き継がれてきた。日本における識字の今日の課題について、全国調査の結果を分析しながら、部落解放・人権研究所の棚田洋平さんに報告をしていただいた。具体的な識字クラスについて、日之出よみかみ教室で学習パートナーとして支援活動をしている菅原智恵美さんにいきいきとした報告を書いていただいた。10年近く、部落解放・人権研究所のもと民間レベルでの識字の取り組みの支援事業を実施してきた安田識字基金について、当初から関わってこられた友永健三さんに報告をしていただいた。安田識字基金では、国内のみならず、アジアにおける識字の取り組みを支援してきた。インド、ネパール、スリランカなどのマイノリティコミュニティの女性たちによる識字の取り組みは、文字の読み書きの域を超え、女性たちの権利意識の高揚やエンパワメントへとつながった。ネパール山間部のダリットの村の女性たちとの会話を通して、文字の読み書きができないことの意味を二次体験を通して捉えることができた白根大輔さんに、その報告を書いていただいた。識字は人権であり人間の解放であるというメッセージが、これら執筆者の方々の報告から伝わってくる。


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発行:2014年5月25日